窓口支援事例

株式会社津田工業
特許 営業秘密・ノウハウ

特許技術「クリンチングファスナーの自動圧入方法」による売り上げの向上

企業情報

所在地 岐阜県各務原市
ホームページ URL http://www.tsuda-kogyo.co.jp
設立年 1964年 業 種 製造業
従業員数 9人 資本金 1,000万円

企業概要

 当社は各務原市金属団地にある鈑金会社です。表面処理鋼板、アルミ、ステンレス等の各種材料の板金加工及び当該板金部品にスタッドボルト、ファスナー等をファスナリング(カシメ加工)しています。エレベーター・エスカレーター部品、縫製機器部品等の加工並びに組立を得意分野としています。全社員が多能工を目指し打ち合わせからプログラミング、機械操作、溶接、仕上げまですべての技術を習得できるように努力しています。鈑金加工における一人屋台(台車)生産により小ロット、短納期で溶接レス・塗装レス・板金加工の提案を行い、お客様のニーズに合わせた小回りの利くきめ細かな対応を行っています。

自社の強み

 産業の機械化・電子化の高まりとIoTの推進により、機器の制御装置には電子部品の取り付けのため基盤(金属板)へのネジ加工(取り付け)が必要になりました。ネジ加工はプレスカシメが主流です。専用の単発プレス機を使用して手作業でネジ1本ずつ行うため指の挟まれ事故が起きています。
当社ではこの問題点を解決すべく、板金加工工場では必須設備であるNCタレットパンチプレスを利用する「クリンチングファスナー圧入方法」を発明しました。作業者の安全を確保、品質の安定と加工時間の短縮、製造コストの削減を可能とする画期的技術です。特許出願を行い権利化(特許第6628952号)しました。

一押し商品

 特許技術「クリンチングファスナー圧入方法」は、安定した高品質を確保、必要な数のファスナーを高速で自動圧入、大型製品であっても作業者が容易に作業を行うことができるためコストの削減と納期の短縮を図ることができます。一押し商品は、独自特許技術の販売と「カシメダイチップ」の販売です。新技術を用いた加工には当社発明の「カシメダイチップ」が必須であること、「カシメダイチップ」は消耗品であり、ファスナー毎にネジの数だけ必要であることから、技術販売した会社へは「カシメダイチップ」を継続的に販売します。製造従事者の労災事故の低減、働く環境の改善、MADE IN JAPANの安心・安全の品質を提供します。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 公益財団法人岐阜県産業経済振興センターのコーディネーターから板金加工を行っているメーカーが開発したタレットパンチプレスを利用した独自技術の新規事業化の相談を受けました。新技術を武器にして新規エンジニアリング事業に参入、新規事業分野開拓と新規顧客獲得に繋げたいとの思いからの相談でした。

最初の相談概要

 開発した独自技術の権利化と秘匿化のメリットとデメリット、権利化の際の留意事項等の助言を行いました。特許取得が可能である部分については、特許出願を行い、ノウハウ等の製造機密に関する部分については営業秘密として管理すること、取引先には工法を開示しないこと及びポイントである治具は開示しないようにして特許出願することを助言しました。

その後の相談概要

 専門家(弁理士)を派遣して特許性がある範囲と営業秘密として管理すべき範囲の層別の助言を受け、前者に関して特許出願を行いました。その後、改良技術、周辺技術を織り込み、パリ条約に基づく優先権を主張してPCT国際出願を行いました。事業化促進のため早期審査、減免制度等を助言して日本国特許査定を受けました(特許第6628952号)。また、岐阜県産業経済振興センターが実施する「事業可能性評価事業」へのエントリーを提案しました。その結果、厳しい審査を経て事業可能性大のA評価を取得することができました。PCT国際出願は海外の事業展開予定国へ国内移行の予定です。

窓口を活用して変わったところ

 他社の模倣の懸念から新技術を社外秘としていました。反面、新技術を積極的にアピールして、当社の優位性・独自性をPRし、新規顧客の獲得に繋げたい思いがありました。専門家(弁理士)から特許性がある範囲と営業秘密として管理すべき範囲の層別の助言を受けたことにより、権利化と秘匿化の判断を行い、新規エンジニアリング事業参入の同社の優位性・独自性のアピールポイントを明確にすることができました。


企業からのメッセージ

 「クリンチングファスナー圧入方法」の確立と権利化により、既存製品の高速加工化効果により利益率が改善しました。また、主要顧客からの主力製品である「制御盤ボックス」の受注量が増加しました。今後、自社のホームページ等を更新して新技術の優位性、・独自性をアピールして従来の業種以外の顧客、他社への技術供与(使用許諾と「カシメダイチップ」の販売等)を行っていきます。

窓口担当者から一言

特許は経営のために活用することが目的です。新技術を特許で権利化すれば、優位性・独自性をPRし、新規顧客の獲得に繋げることができます。しかし、発明の内容を社会に公開することになります。権利化する部分と秘匿化する部分の判断に関して今回は専門家の助言をいただき権利化・秘匿化の対応を行いました。受注量の増加と新規顧客獲得に繋げることができた事例です。 (朝田 壮一郎)

特許技術「クリンチングファスナーの自動圧入方法」による売り上げの向上(298.4 KB)

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掲載年月日:2020年3月19日

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