日光連山の麓、内陸性の晩秋の昼夜の寒暖差が良質な在来種そばを育む産地・栃木県鹿沼市で玄そば製粉、及び製麺とその販売を行っている会社です。
当社は、創業明治3年、穀物問屋を原点に、地元産のそばを柱に、風味と香り、食感にこだわったおいしさをお届けしております。
小さい会社でありますが、五代目の現在、従来の業販に加え直売店「そば問屋治平庵」を開設し、ご来店のお客様とのふれあいを通して直接“そばの里”鹿沼と日光例幣使そば街道の歴史と文化を発信しております。
日光寒晒し蕎麦を初めとした地域の恵みが活きるここにしかない香りを、ぜひ一度ご賞味くださいませ。
日光連山の麓、日光市、鹿沼市は、栃木県内随一のそばの生産地です。
鹿沼市は、中・山間地のいくつもの沢が、特に良質なそばの生産と在来の継承につながっています。そば生産者との長年の信頼関係は、そばの栽培管理から始まり、刈り取りにおいても適期収穫の優良そばが優先的に供給されます。有機的連携はそば店との交流もしかりです。お客様の反応をフィードバック、生産者~弊社自家製粉加工~そば店との三位一体の取り組みになっております。また、異なる紋様の目立てをもつ石臼を用いそば粉の粒度分布の違いをあわせる「石臼弐層挽き製法®」は、弊社の登録商標(商標登録第6110049号)です。
弊社は12年前から「寒晒し蕎麦」の生産に取り組んでいます。現在、日光~鹿沼のそば振興を統括する栃木県「日光例幣使そば街道推進協議会」とともに特産品としてのブラッシュアップを図っております。
秋に採れた日光山麓産の良質な玄そば(殻つきのそばの実)を厳冬期の日光東照宮境内に流れる権現水(世界遺産エリア独自の上水道)に浸し、アク、雑味を抜き、その後、氷点下の寒風に晒しながら自然乾燥を行う。蕎麦の実が凍るまいとする生体防御本能により旨味成分のGABAが増加し、上品な甘みが際立ちます。最終乾燥まで寒風で仕上げ、その後、熟成貯蔵を経て仕上げていきます。1月の大寒から100日をかける至高の逸品で、4月のGWから寒晒し蕎麦フェア期間になり、日光や鹿沼の各そば店で権現水仕込みの至高の一品、寒晒しそばをお楽しみいただけます。
同社は、長年そば粉の製造・販売を主に行っている企業であり、窓口対応者が周知活動で当窓口の事業紹介をしたのが始まりで、同社から商標の取得やそば粉の製法での特許取得の相談がありました。
そばの製法についての特許出願の相談でしたので、環境条件でのデータ取得、そばの内容成分でのデータ取得等を行うように助言しました。
その後同社は、従来の製粉との違いによる特徴を活かし、味・官能の違いを顧客に説明し、新たに開発した製粉でのそば粉を顧客の好む配合割合での提供ができるようにしました。その結果、徐々に違いが顧客に認識されるようになりました。また、製法に関連する名称の商標登録出願し、権利を取得しました。その後、取得した商標権を利用した販売戦略により、売り上げが増しています。
更に、当初相談のあったそばの製法での特許出願を行い、権利化が図られました。
同社は、知的財産の必要性は認識しておりましたが、当窓口に相談することで、事業に知的財産を活用することの必要性を認識してもらえたものと考えております。
当社は、知的財産の必要性は認識しておりましたが、権利化は行っておりませんでした。今回、商標を取得することで、事業に活用することができました。知財総合支援窓口に相談することで、知的財産の重要性を認識することができましたので、ぜひ相談することをお勧めします。
同社は、新商品・技術の開発に取り組んでいます。今後は、成果に対する知的財産の活用を図ってくれることを期待しております。事業に対する知的財産の活用を図れるよう継続して支援を行うことにしております。 (金子 一雄)
ノウハウと商標権取得による販売戦略(1.1 MB)
掲載年月日:2020年4月15日
更新年月日:2023年1月25日