窓口支援事例
Grace
特許商標

食品模型の制作技法開発と事業化

企業情報

所在地
東京都目黒区
ホームページ URL
https://art-grace.com/
設立年
2019年
業 種
教育・学習支援業
従業員数
1人
資本金
-

企業概要

 近年、手作り工芸(クラフト)がブームとなっています。当社では独自の技法により食品模型などを制作するクラフト教室、およびクラフト制作に用いるオリジナル材料の販売を行っています。
 クラフト教室は都内で行う対面講座に加え、インターネットによるオンライン講座を開催し、国内(1都、8県)と海外(アメリカ)から受講いただいています。

自社の強み

 当社は、これまでに様々なクラフト制作に携わった経験を活かし、独自の技法とオリジナル商品の開発を行ってまいりました。
 独自技術には、フローラルフォームを造形素材として加工する技法などがあり、フローラルフォーム造形に用いるオリジナル商品も開発しています。また、2019年に設立された「日本フローラルフォームアート協会」(https://jffaa.jp/)と連携し、フローラルフォームアートの普及活動や新しい技法の研究開発を行っています。

一押し商品

■写真A(企業概要欄、右写真) 作品例「ネイキッドケーキ」
■写真B(自社の強み欄、右写真) 作品例「シフォンケーキ(ビオラの砂糖漬け)」
■写真(右写真)C オリジナル商品「フローラルフォームアート コーティング液」
 写真AとBは、フローラルフォームで制作したケーキを模した作品です。本物のケーキのようにナイフでカットすることもできます。
 このような作品を制作する際には、フローラルフォームに強度を付与する必要があり、当社が開発したコーティング液「FLORAL FOAM ART/COATING LIQUID」を使います。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 相談者が、菓子模型制作の従来の技法に囚われず、自由に創作・普及活動を進めるために、知的財産権を取得しようと考えたのが、当窓口訪問のきっかけです。まずは、クラフト及び作品群の名称を商標登録できないか、相談がありました。

最初の相談概要

 最初の相談では、従来クラフトと相談者の独自クラフトについて、その違いを共に検討しました。名称候補について検討するうちに、漠然としていた独自クラフトのコンセプトが徐々に明確になってきました。また、それまで無縁であった知的財産権について、当面必要な知識を得ることができました。

その後の相談概要

 その後の熟慮を経て、独自クラフトのコンセプトがさらに明確になりました。当窓口の支援を受けてクラフトの名称(※)を出願、商標登録することができました。更に、指導過程で開示せざるを得ない独自技法について、特許を取るべきか秘匿すべきか、共に検討しました。検討の結果、当窓口支援を得て出願し、特許を取得しました(特許第6697526号)。
※「BOTANICAL CRAFT/FLORAL FOAM ART」(商標登録第6183218号)、「FFA/Japan/FLORAL FOAM ART」(商標登録第6340260号)

窓口を活用して変わったところ

 相談者は、独自技法や作品群についてその特徴をどのように言語化するか、あまり考えたことはありませんでした。当窓口を活用していく過程で、自らのクラフト技法について熟考した結果、その特徴を認識し、表現できるようになりました。この経験は、知的財産権の取得のみならず、事業のブランディングやマーケティングにも役立つものと期待されます。


企業からのメッセージ

当初、商標の出願だけを考えていましたが、相談のなかでクラフトの技法が特許になる可能性があることを助言いただき、特許出願にも挑戦しました。商標、特許の出願を、自ら行うことで知的財産権について学ぶ良い機会になりました。また、企業との商談では特許に興味を示され、B to Bのお話をいただいております。新たな世界への扉を開いてくださった知財総合支援窓口に感謝しております。

窓口担当者から一言

 新しいクラフト分野を切り開くには多大な努力が必要です。相談者は、それらを一つ一つ丁寧に学んで身につけながら、全国的な指導プログラムを企画し、推進しつつあります。持参されたクラフトの写真は本当に美味しそうでした。 (金尾 良子)

食品模型の制作技法開発と事業化(470.1 KB)

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掲載年月日:2020年4月15日

更新年月日:2023年1月 6日

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