窓口支援事例
株式会社マツザキ
特許契約・法務事業・経営

サイフォン式小水力発電事業の立上げ支援

企業情報

所在地
三重県伊賀市
ホームページ URL
http://www.matsuzaki.info/
設立年
1976年
業 種
建設業
従業員数
11人
資本金
2,000万円

企業紹介

 ㈱マツザキは三重県伊賀市の山間部に位置する企業で、創業は1954年になります。創業以来伊賀地域を中心とする公共事業による地域の社会資本作りに貢献してきました。約8年前、公共事業が縮小する中、新規事業開拓と、地域活性化への想いから小水力発電事業への進出を決意しました。最初の5年間は河川調査、地域への説明、許認可手続があり、小水力発電施設は6年後の2019年に完成させました。


相談のきっかけ

 山間部に設置される小水力発電では、落ち葉が水路を塞ぐ問題があります。㈱マツザキはサイフォン式導水路技術を独自に開発してこの問題を解決しました。設備が完成し新聞発表された後、窓口担当者が同社を訪問して打合せる中、この技術が特許出願すべき発明であることに気付き、支援を開始しました。

支援概要

 サイフォン式小水力発電システムの開発に関し、発明技術の抽出、先行技術調査、及び、専門家(弁理士)相談の支援を行いました。開発装置について約半年間の実績確認後、特許出願に至り、早期審査を請求する支援を行いました。また、本特許出願は設備メーカーとの共同出願であるので、特許共同出願契約書作成を支援しました。更に、今後を見据え、本特許を核として推進しようとしている小水力発電コンサル事業のビジネスモデル構築に係り、商標登録出願など知財面での支援を行っています。




支援成果

 特許発明に係る気泡の自動排出弁と煽り運転技術について、1年以上の稼働実績、及び目標とする年間発電量100万kWh/年以上を達成することができました。また、本特許出願と同時に早期審査請求することで、特許出願後約4か月後に登録査定を受けることができました。更に、今後着手する小水力発電のコンサル事業ではよろず支援と連携して支援を進めています。




企業コメント

 元々特許を取ろうとして考えた技術ではなく、小水力発電事業を進める上で障害となる導水路管内の排気方法を、既存の技術の組み合わせで解決できるようにメーカー担当者と何度も検討を重ねた結果が特許に結びつきました。今後はこの特許技術で新たに開発される小水力発電所を支援したいです。

窓口担当者コメント

 同社社長は地元商工会青年部の部長として地域活性化に熱意をもって取り組まれています。小水力発電事業もその一環でありますが、今後このビジネスを更に普及させるには知財戦略が重要であり、引続き支援を継続していきます。
(杉山 早実)

サイフォン式小水力発電事業の立上げ支援(638.5 KB)

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掲載年月日:2021年6月 4日

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