窓口支援事例
讃岐かがり手まり保存会
特許実用新案商標

讃岐の風土が生んだ優しい手まりを皆様に

企業情報

所在地
香川県高松市
ホームページ URL
http://www.eiko-temari.jp/
設立年
1977年
業 種
製造業
従業員数
12人
資本金

企業紹介

 江戸時代、香川県の名産品である木綿の糸を草木染めした手まりは、西讃(讃岐地方西部)地方で、盛んにつくられました。しかし、明治時代にゴムまりが普及すると、素朴な手まりづくりは次第に忘れ去られていきます。このような時の流れを憂い、1977年に伝統的な手まりを"讃岐かがり手まり"と命名し、讃岐かがり手まり保存会を立ち上げ、1987年に香川県の伝統的工芸品の指定を受けました。

相談のきっかけ

 日本の他地域にも手まりブランドが存在することから、香川県の伝統工芸品である「讃岐かがり手まり」のブランドを守るため、INPIT香川県知財総合支援窓口に商標登録の相談に来られました。

支援概要

 まずは、「讃岐かがり手まり」の商標登録支援をし(商標登録第5221382号、5361345号、5560834号)、次に他地域の製品との差別化のため、讃岐かがり手まりらしさを生かした新商品の特許出願、実用新案登録、意匠登録、商標登録も支援しました(特願2010-126725号、実用新案登録第3153133号、3150778号、意匠登録第1519708号、商標登録第5327607号、5361344号、5575206号)。さらに、2021年に中国全土に出店を進めている他企業から商品の出展の依頼があり、中国での商品展開に備え、商標「SANUKI KAGARI TEMARI」の中国への出願も支援しました。

支援成果

 2013年「香手まり®KOUTEMARI 手まり小箱」が「うどん県。それだけじゃない香川県」知事賞(最優秀賞)受賞、2015年には「にほひ手まり桐箱」が経済産業省の「The Wonder 500TM」認定に認定されました。中国にて、中国語版書籍「讃岐かがり手まり」を出版したところ、中国人観光客の注目を浴び、来店客が増え、通販も含めた売り上げが大幅に増えています。同会の常勤者も増員されました。

企業コメント

 讃岐かがり手まり保存会では、代表の荒木永子のほか、運営・指導スタッフと香川県在住の女性を中心に約130人のつくり手が、「讃岐かがり手まり」の技術を継承し、広く伝える活動を行っています。今後は日本国内にかぎらず、外国に向けても活動を広げたいと考えておりますので、知的財産による権利の保護などの支援をお願いしたいと考えております。

窓口担当者コメント

 相談者の思いである『「讃岐かがり手まり」の技術を継承し、広く伝える』ということを実現していくためには知的財産を活用した事業経営は重要だと思います。外国への進出にも重要なツールになりますので、今後も知的財産の活用を念頭に入れて活動して頂きたいです。
(辰野 勇)

讃岐の風土が生んだ優しい手まりを皆様に(123.9 KB)

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掲載年月日:2022年3月24日

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