窓口支援事例
広瀬和紙 紙季漉 (ひろせわし しきろく)
商標営業秘密・ノウハウ

伝統工芸品後継者に商標と権利侵害の支援

企業情報

所在地
島根県安来市
ホームページ URL
https://www.instagram.com/hirosewashi_shikiroku/
設立年
2022年
業 種
製造業
従業員数
-
資本金
-

企業紹介

 島根県ふるさと伝統工芸品に指定された広瀬和紙の五代目にIターンで弟子入りした27歳の女性が、約4年間の修行を経て令和4年3月に六代目の継承者として手漉き和紙工房を開業しました。空き家バンクの古民家を改装した店舗も併設して、ランプシェード、コースター等、先代にはなかった新たな和紙の魅力を発信中です。工房では月に1度紙漉き体験(10月~4月)も行っています。

相談のきっかけ

 先代も他和紙での詐称を契機に検討されましたが、事業継承して販路拡大に取り組む上で屋号表示の商標登録を行いたい思いが強くなり、安来市商工会に相談したところ当窓口を紹介されました。

支援概要

 後継者として独立準備の際に、商品への屋号表示に伴う商標取得と自社製品の他社権利侵害回避について支援を行いました。まずは商標の取得に向けて、登録商標との類似可能性について専門家を活用しながら、一部ロゴ化した商標『広瀬和紙紙季漉』取得(商標登録第6581542号)の支援をしました。また他社権利への侵害回避支援として、形状模倣回避策を専門家より助言するとともに、開業準備を進めてもらいながら、今後の商品展開時における著作権と不正競争防止法に関する違法行為への「気づき」感覚を醸成しました。

支援成果

 情熱あふれる経営者の感覚を活かして、様々な新商品を展開しています。またコロナ禍の開業にも関わらず、来訪者の関心が商品購入から徐々に紙漉きへ拡大し体験者数も増加中です。若手継承者の新たな取組みが注目されています。

企業コメント

 『広瀬和紙』での商標登録は難しいとのことでしたが、そこに屋号を加えるなどの工夫を行えば登録可能性が高まることを知り、先代の了解を得て商標申請を行い、細やかな支援によって書類作成や提出もスムーズにできました。今後本格化する和紙加工品の開発にあたり不安であった権利の守り方、侵害回避の基礎知識を分かりやすくご説明いただき、現在不安なく事業に取り組んでいます。

窓口担当者コメント

 当県では貴重な若手継承者であり、面談を通して広瀬和紙に対する高い志を察しましたので、先代も安心されていると思います。今後、さらなる技術力向上の研鑽へ専念できるように、安定経営に向けた様々な支援を関係者と一致団結して行って参ります。 (齊藤 俊哉)

伝統工芸品後継者に商標と権利侵害の支援(147.0 KB)

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掲載年月日:2023年4月28日

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