島根県ふるさと伝統工芸品に指定された広瀬和紙の五代目にIターンで弟子入りした27歳の女性が、約4年間の修行を経て令和4年3月に六代目の継承者として手漉き和紙工房を開業しました。空き家バンクの古民家を改装した店舗も併設して、ランプシェード、コースター等、先代にはなかった新たな和紙の魅力を発信中です。工房では月に1度紙漉き体験(10月~4月)も行っています。
『広瀬和紙』での商標登録は難しいとのことでしたが、そこに屋号を加えるなどの工夫を行えば登録可能性が高まることを知り、先代の了解を得て商標申請を行い、細やかな支援によって書類作成や提出もスムーズにできました。今後本格化する和紙加工品の開発にあたり不安であった権利の守り方、侵害回避の基礎知識を分かりやすくご説明いただき、現在不安なく事業に取り組んでいます。
当県では貴重な若手継承者であり、面談を通して広瀬和紙に対する高い志を察しましたので、先代も安心されていると思います。今後、さらなる技術力向上の研鑽へ専念できるように、安定経営に向けた様々な支援を関係者と一致団結して行って参ります。
(齊藤 俊哉)
伝統工芸品後継者に商標と権利侵害の支援(147.0 KB)
掲載年月日:2023年4月28日