窓口支援事例
「のとキリシマツツジ」の地域団体商標取得支援
企業情報
- 所在地
- 石川県鳳珠郡能登町
- ホームページ URL
- https://notokirishima.com/npo/
- 設立年
- 2009年
- 業 種
- 農林水産業
- 従業員数
- 2人
- 資本金
- -
企業紹介
当法人は、のとキリシマツツジの保護・保存、調査、研究、情報発信を行い、のとキリシマツツジを核とした能登地区の特色あるまちづくりの推進を目的として設立されました。2004年に当法人の設立母体団体が能登地区の愛好者や育成者に働きかけて名称を「のとキリシマツツジ」に統一し、2021年に日本植物協会ナショナルコレクションの認定を受けました。
相談のきっかけ
のとキリシマツツジは花の特徴から10品種ありますが、そのうち能登固有種3種の名称公募の相談のための石川県知財総合支援窓口への相談がきっかけでした。のとキリシマツツジについてお話を伺うと、江戸時代初期に薩摩藩より江戸に持ち込まれ人気を博し、陸路や北前船による海路により能登に伝来後能登の人に愛され、現在でも樹齢百年以上の古木が500株以上地元に現存するなどをお聞きし、地域団体商標取得をお勧めしました。
支援概要
まず商標取得目的として、高品質な商品(成木、苗木)の提供を行い地域産業発展に資するため、模倣品からの消費者保護を共有しました。出願用提出物件準備では、「地域の名称と商品との関係」について法人が長年取組んできた学術研究成果を簡潔にまとめる支援を行いました。「需要者間での認知度の客観的に証明する事実」について県外での展示即売会の継続的実績はあるものの、同法人が販売している構図の手持ち写真が少なかったことから、報道機関等のネット情報を根気よく調べて準備しました。出願後の拒絶理由通知では周知性とアウトサイダーとの関係を示す情報提供が求められましたが、同法人の長年の活動蓄積に加え、関係団体との良好な関係作りがあり、迅速な情報提供ができ、登録査定に至りました。
支援成果
地域団体商標取得により、関係者が「のとキリシマツツジ」という名前を再認識し、どのように育てていくのかの意識を新たにすることに繋がりました。今後の需要拡大への貢献が期待されます。
企業コメント
江戸時代より300年以上に渡り息づいている「のとキリシマツツジ」は能登の歴史そのものとも言えます。5月連休前後が開花時期です。連休中は能登空港でのイベントや能登半島全域で開催するオープンガーデンで「のとキリシマツツジ」を鑑賞して頂けます。今回の地域団体商標登録支援を通じ、地域の大切な資源としてブランド価値を高めることを考えるよい機会になりました。今後も広く知って頂く様に取り組みたいと思います。
窓口担当者コメント
支援を通してのとキリシマツツジの歴史と地元の方々の想いを学び、これら価値をどのように伝えるかを考えました。今後も地域の文化・産業の発展に資する支援を心掛けたいと思います。
(池島 裕之)
「のとキリシマツツジ」の地域団体商標取得支援(362.1 KB)
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掲載年月日:2023年10月10日