窓口支援事例
念願の地域団体商標登録と信用力の向上
企業情報
- 所在地
- 福井県丹生郡越前町
- ホームページ URL
- https://www.echizenyaki.com/
- 設立年
- 1971年
- 業 種
- 製造業
- 従業員数
- 7人
- 資本金
- 3,046万円
企業紹介
越前焼の起源は約1500年前、産地としての始まりは約900年前の平安時代末期に遡ります。越前の土は鉄分を多く含むために耐火度が高く焼き締まりがよく、微細な成形が可能です。現在、福井県丹生郡越前町を中心とする産地には約80の窯元があり、当組合では産地の振興と活性化を目的に共同販売事業等を行っております。飲み口の厚みが1mm以下という薄作りを実現した「ひらら」は越前の土の特徴を最大限に活かした商品です。
相談のきっかけ
同組合は越前焼のブランド力向上を目的として平成18年に地域団体商標登録の検討を開始しましたが、当時は組合加入率が地域団体商標登録の要件を満たさず、出願を断念しました。その後、令和元年に越前町の後援もあって改めて地域団体商標登録を目指すことになり、INPIT福井県知財総合支援窓口を訪問されました。
支援概要
近年、全国で地域団体商標の登録事例も増え、出願団体の加入率が低い事例も散見されるようになりました。そこで特許庁に制度説明の連携依頼を行い、加入率が低くても登録になった事例を公開情報に基づき説明していただきました。この手法に基づいて同組合でも組合非加盟の窯元に地域団体商標制度の説明会や訪問説明を丁寧に行なったところ、ほとんどの窯元から出願の同意書をもらうことができ、13年越しで地域団体商標の出願を行うことができました。
支援成果
令和4年に地域団体商標登録をすることができました(商標登録第6543072号)。その後、当窓口の紹介でINPITが作成している「地域団体商標カード(地団カード)」が発行され、お得意様へのご挨拶や名刺交換の際に活用されているとのことです。また、地域団体商標の登録時及び地団カード発行時において地元新聞に記事掲載され、知名度と信頼度の向上に繋がりました。
企業コメント
福井県で越前陶土を使用して焼かれた焼き物を越前焼と言います。昭和61年には経済産業省の伝統的工芸品に指定され、平成29年には日本六古窯の1産地として日本遺産に指定されました。越前では今も過去のもの作りの精神を引き継ぎ、現代の暮らしに寄り添う器が陶芸家達により日々製作されています。
窓口担当者コメント
越前焼には伝統的で厳かな温かみがあります。一方、日々進化もしており、現代の有名店やブランドとのコラボレーションや業務利用を目的とした耐久性向上の陶土研究も行っております。幅広い年代にファンの多い越前焼の益々の発展を祈念しております。
(奥田 千鶴)
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掲載年月日:2024年1月26日