窓口支援事例
新分野事業の知財戦略支援
企業情報
- 所在地
- 三重県伊賀市
- ホームページ URL
- http://www.fujisawa-kenki.co.jp/
- 設立年
- 1963年
- 業 種
- 製造業
- 従業員数
- 102人
- 資本金
- 5,000万円
企業紹介
当社は1963年に建設用資材の生産・加工メーカーとして創業しました。2010年に野菜工場の棚設備の製造委託を受注したのを契機に自社敷地内に野菜工場の研究施設を建設し、野菜工場の棚設備等の事業分野に進出しました。これまでに60機の納入実績があります。また、設立以来、知財マインドが高く、この時までに4件の特許出願をしています。
相談のきっかけ
同社が野菜工場の将来を考えたとき、最重要課題は生産コストの低減にあることに気づき、これを実現するための次世代型の野菜工場について構想していました。この時、タイミング良く、INPIT三重県知財相談支援窓口からお声掛けさせていただき、特許技術の抽出等の支援が始まりました。
支援概要
同社が構想する次世代型野菜工場は、生産コストのミニマム化を実現できるシステム化された大型野菜工場でした。立体倉庫や、半導体工場等を連想させる内容であり、発明の技術範囲の整理には部外者の提案も必要でした。当窓口は、特許等知財として権利化すべき技術、ノウハウとして秘匿する技術等の整理、先行技術の調査方法、代理人に委嘱する特許出願内容の検討や、特許査定を受けた国内出願を基礎として代理人に委嘱した2件のPCT出願について支援しました。
支援成果
結果として次世代野菜工場に関する3件の国内特許が取得でき、このうち2件については、外国出願支援事業に採択されて、米国、中国、サウジアラビアに特許出願できました。また、これら日本国出願が公開されるに至った後、大型野菜工場のシステムメーカーから、棚設備についての商談が増え、受注額は前年度の2倍になりました。
企業コメント
当社は、下請けの金属加工業から、新展開を模索し水耕栽培システムの事業を始めました。運よくINPIT三重県知財総合支援窓口の杉山様と出会い、幅広い支援を受けて特許を取得しました。当社の技術力が評価され提案型企業になり大型植物工場の受注が増えました。さらに効率の良い大型設備を計画中です。
窓口担当者コメント
同社は、システムメーカーになることは目指していませんが、システムメーカーが発注する棚設備を単に製作するだけの受け身の企業ではありません。自社の野菜工場で栽培技術を検証し、知財戦略に注力する技術提案型の企業であり、今後の成長が期待できます。
(杉山 早実)
新分野事業の知財戦略支援(114.2 KB)
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掲載年月日:2024年3月11日