窓口支援事例
東陽特紙株式会社
意匠商標ブランド海外展開

大人用おむつの海外での冒認商標への対策支援

企業情報

所在地
高知県吾川郡いの町
ホームページ URL
https://www.toyotokushi.jp
設立年
1965年
業 種
製造業
従業員数
70人
資本金
1,000万円

企業紹介

 当社は衛生材料用の特殊紙を製造する製紙会社として1965年に誕生しました。『東から登る太陽のように、明るく未来を照らしたい』という創業者の想いから社名を東陽特紙と名付けました。
 前身である森木製紙社が培ってきた抄紙技術を活かして、高品質の衛生材料紙の製造を開始し、特殊紙製造のノウハウを構築していきました。その後、1970年に紙おむつを製造する加工機を導入し、紙おむつの製造・販売を開始しました。現在に至るまで、製品開発・製品改良・品質向上を続け、技術を磨きながら大人用紙おむつメーカーとして前進しています。

相談のきっかけ

 同社の大人用紙おむつ「マーヤ」を中国等で展開していくに当たり、中国等では商品パッケージの模倣や商標の冒認出願による被害が報じられていることから、必要な知財活動について支援をしてほしいとINPIT高知県知財総合支援窓口に来られたのがきっかけです。

支援概要

 中国での権利化を検討するための調査を支援したところ、「マーヤ」と「東陽特紙株式会社」が中国で第三者に権利化されていることが分かりました。そこで、専門家等を活用し、中国の冒認出願に対する不使用取消審判(JETRO 中小企業等海外侵害対策支援事業(冒認商標無効・取消係争支援事業)を活用)、中国でのブランド名「マーヤ」の出願(高知県発明協会 中小企業等海外出願・侵害対策支援事業費補助金を活用)について支援を行いました。これをきっかけに、同社は知財やブランド戦略の重要性を理解し、ブランド名「マーヤ」について商標保護の範囲の見直し、社名ロゴの権利化などについても、引き続き専門家を活用して支援しました。
 また、「マーヤ」のパッケージのリニューアルに伴う追加の商標出願と侵害対策及びパッケージデザインの意匠や商標侵害対策等についても支援しました。

支援成果

 中国で冒認出願されていたものについては、不使用取消審判が確定して取消となり、中国展開の具体的な準備を開始することができるようになりました。
 また、冒認出願の件で、知財やブランド戦略の重要性などに気付きが生まれ、同社内での知財活動の定着へとつながりました。その結果、知財戦略の活動が積極的に行われ、ホームページ、パッケージデザイン等もリニューアルされました。
 最近は、これらの活動の成果も上がり、認知度、評判共に向上してきています。

企業コメント

 INPIT高知県知財総合支援窓口を活用させていただいたおかげで、冒認出願への対策、他社との差別化、類似品の排除など、知財活動を通してビジネスに大切な対策を講じることができ、安心してビジネスを行える環境を整えられたことが大きいと感じています。

窓口担当者コメント

 同社は、創業以来、人の肌に触れる製品を常に製造し、人の肌に触れる製品を作るメーカーであるからこそ、品質にこだわりをもっております。
 国内外で安心してビジネスを行う環境を整えるために、知財戦略に取り組むことで、世界中の人々が今日を明るく、明日を明るく過ごすための商品を、世界中のお客様に届けられることを期待しています。
(畠山 佳子)

大人用おむつの海外での冒認商標への対策支援(123.2 KB)

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掲載年月日:2024年3月18日

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