窓口支援事例
茨城県立那珂湊高等学校
商標営業秘密・ノウハウ

知財学習を支える商標権の取得・使用許諾等に関する支援

企業情報

所在地
茨城県ひたちなか市
ホームページ URL
https://www.nakaminato-h.ibk.ed.jp/
設立年
1901年
業 種
教育・学習支援業
従業員数
-
資本金
-

企業紹介

 当校はINPITの「平成29年度知的財産に関する創造力・実践力・活用力開発事業」に採択され、それ以降、令和5年度まで「知財力開発校支援事業」に採択されINPIT事業に参加してきています。この状況において、生徒が創出した創作物を知財で保護し、保護された知財を活用する実践的知財学習を行っています。

相談のきっかけ

 生徒自らが創作したキャラクター「みなとちゃん」に関する商品を開発し、これを全国展開したいと考えていました。そのとき、全国展開の商品を扱う連携先企業から「まず商標です。」と言われましたが、同校は知財保護の経験がなかったため、INPIT茨城県知財総合支援窓口に相談されました。

支援概要

 対象商標、指定商品・役務、先行商標調査、出願人等の考え方について専門家(丸林弁理士)と連携して助言を行った結果、商標第6131272号を取得でき、清涼飲料についてA社に対して使用許諾を行いました。その後、B社のマスク、ひたちなか市のレンタサイクル等の使用許諾の商品・役務が増えたことに伴い、新たな指定商品・役務についての商標出願を提案し、専門家(丸林弁理士)と連携して助言を行った結果、商標第6640717号も取得でき、現在は50を超える連携先企業へ使用許諾を行っています。
 これと並行して、連携先企業も使用許諾された知財を安心して使用できるように、①生徒が教諭の指導の下で創作した著作権・発明・意匠・ノウハウ等の帰属、②連携先企業への使用許諾、③連携先企業との共同活動における活動成果の知財の帰属、④同校及び連携先企業が提示する秘密情報に関する取扱い等を規定した校則の考え方について、専門家(長瀬弁護士)と連携して助言を行った結果、校則の改訂及び施行に繋がりました。

支援成果

 同校は、生徒が創作した「みなとちゃん」の商標権2件を取得し、50を超える連携先企業へ使用許諾を行っている他、連携先企業が商品・役務展開を実施中であり、清涼飲料、茶、マスクなどは、全国販売されています。また、現在、那珂湊の町中には、「みなとちゃん」のレンタサイクルや、自販機などがあり、人気も高く、当該「みなとちゃん」のブランド力を活用して、地域振興にも貢献しています。この取組を通して、知財の学びにとどまらず、生徒のビジネスマインドも醸成しており、実践的な知財学習を継続しています。

企業コメント

 商業科では知的財産について学びますが、ビジネスで基盤的な役割であることには触れません。INPITの事業を活用して実践授業を展開する中で「みなとちゃん」を活用した取組をここまで大きく発展させることができたのは、水村様を始め、丸林弁理士、長瀬弁護士のアドバイスがあってです。今後、生徒がいかに知財を理解しビジネスや地域のために活躍するかが楽しみです。

窓口担当者コメント

 実践的な知財学習を通じてビジネスマインドを有する生徒の育成を行いたいという担当教員である成冨先生の積極的な姿勢が、専門家(弁理士、弁護士)、支援担当者の支援を引き出していると思います。今後も専門家(弁理士、弁護士)とともにチームとして支援を継続していきます。 (水村 武司)

知財学習を支える商標権の取得・使用許諾等に関する支援(611.1 KB)

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掲載年月日:2024年10月11日

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