窓口支援事例
リハビリメニュー提案システムのリリースに向けた伴走知財支援
企業情報
- 所在地
- 青森県青森市
- ホームページ URL
- https://smilegroup.info/
- 設立年
- 2010年
- 業 種
- 医療・福祉
- 従業員数
- 16人
- 資本金
- 300万円
企業紹介
当社は、リハビリに特化した短時間デイサービスで、利用者様の身体機能回復を促すとともに、その人らしい生活を送ることができるよう、最初の一歩に寄り添うお手伝いをすることを理念として、青森市内で3か所の施設を運営しています。
相談のきっかけ
同社は、21あおもり産業総合支援センターの事業(21あおもり未来チャレンジ助成事業)を活用し、リハビリサービスにおいてより効果的で質の高いサービスを提供するため、人間の発育発達に基づいて動作評価を行うシステム「4MS」を開発しました。その際、21あおもり産業総合支援センターから開発したシステムの知財面の保護等の課題についてINPIT青森県知財総合支援窓口に連携支援依頼があり、同社から相談がありました。
支援概要
開発したシステムについて、同社に対し青森県の支援事業(知財経営次世代企業育成事業)を紹介したところ、同社は当該事業の中で先行特許の調査を行い、特許性の有無について検討されました。並行して、大学との共同研究契約書の内容等について、無料相談会を利用して、専門家(弁理士)のアドバイスを受けて検討いたしました。
その後、特許出願を行い、早期審査を経て登録(6901809号)されました。同時期に開発したシステムのネーミング「4MS(フォーエムエス)」も商標登録(第6566093号)を行い、リリースを前に権利化を完了することができました。海外での展開も視野に入れており、中小企業等外国出願支援事業の補助金申請を支援しました(アメリカ、中国に出願)。
こうした支援のほかにも、従業員の方へのJ-PlatPat操作方法説明等による知財人材の育成なども含め、製品の開発段階、リリース段階、その後の展開を見据えた伴走支援を行いました。
支援成果
青森県の支援事業を活用したことにより、特許登録の際に県庁内で「4MS」について説明する機会ができました。また、特許による独自性や革新性も評価され、21あおもりアワード2023(DX部門)や、TOHOKU DX大賞2023を受賞することができました。知財活動により、PR効果だけでなく、営業利益の増加や、人材育成など経営面の効果にもつながっています。
企業コメント
当初、特許や商標の取得は単に法的な権利保護の手段として捉えていましたが、実際に取得を進める過程でその意義が大きく変わりました。特許による独自性の強化や商標によるブランド力の確立が、単なるPR効果にとどまらず、営業利益の増加や人材育成など、経営全体に大きな影響を与えることを実感しています。特に、青森県の支援事業を活用することで、地域との連携を深めながら、知財戦略を経営に組み込むことができました。今後は、国内外での展開も視野に入れ、更に成長して参ります。
窓口担当者コメント
最初のご相談をいただいたときは、特許の出願経験もなく、わからないことが多いといった印象でしたが、特許出願から権利化、商標の登録を経て、知財の重要性を十分認識していただいていると感じています。現在では自立した知財戦略を立案できる企業ですが、今後も同社の製品開発や経営に資する支援のご提案を継続したいと思います。
(星田 洋志)
リハビリメニュー提案システムのリリースに向けた伴走知財支援(338.9 KB)
このページを印刷する
掲載年月日:2024年10月29日