窓口支援事例
有限会社山田製作所
営業秘密・ノウハウ社内体制

情報管理の体制整備を通して組織力を強化

企業情報

所在地
岐阜県加茂郡富加町
ホームページ URL
https://yamada-seisakusho.com/
設立年
1985年
業 種
製造業
従業員数
36人
資本金
1,000万円

企業紹介

 当社は1985年に印刷機のオーバーホールと部品加工を主たる事業として創業しました。現在は、食品や医薬品などの自動包装機械・機械装置の部品加工から機械組立てまでをワンストップサービスで行っています。当社はメーカーではありませんが、優れた品質の機械を提供し続けることで社会貢献を目指しています。この思いを表現し実現するのが、当社の提案力であり技術力です。社員一人一人が当事者意識を持ち、自ら考え行動することを大切にしています。

相談のきっかけ

 同社の提案力・実行力が更に生きる職場、組織にしたいとの思いがきっかけとなり、INPIT岐阜県知財総合支援窓口への相談が始まりました。同社は、業務のDX化を進めるため、組織として情報管理体制を整備すること、社員一人一人が業務で用いる情報を適切に扱うことで、取引先との関係性構築や強化につなげたいと考えていました。

支援概要

 DX化推進のため、クラウドサービスを使った情報の受渡しを予定されていたことから、情報セキュリティマネジメントに詳しい専門家(中小企業診断士)を活用し、マネジメントのポイントとして、取扱情報の把握(棚卸し)とルールを作成すること、社員教育により普及、定着させることを助言しました。その後窓口からINPIT知的財産戦略アドバイザー(現INPIT知財戦略エキスパート)による営業秘密管理の支援を紹介し、アドバイザーによる社内の情報管理体制を整備するための支援が始まりました。
 約半年かけ、情報管理規程の制定、情報管理台帳の作成、各種誓約書類の整備を進めると同時に、部門長を対象とした勉強会の実施により、社内周知を進めました。土台となる一連の整備を終え、全社員参加による勉強会の実施を経て、同社での運用が始まりました。

支援成果

 情報管理体制が整備されたことで、社員の意識改革やモチベーションに変化が見られました。今回、クラウドサービス利用の社内ルールも整備され、これまで以上に業務効率化が進められました。また、主要取引先からは、組織体制が強化されたとして、協力会社のリーダー的存在として評価が高まりました。さらに、これまで治具加工の受注が中心であった取引先からは、装置製造の依頼を受け、秘密保持契約を締結し、年内に装置の受注~納品を果たし、売上拡大につながっています。

企業コメント

 情報管理の重要性に対する理解はあったものの、どこから始めればよいか分からない中での相談でしたが、計画的な支援で一つ一つ課題をクリアしていくことができました。情報管理の体制整備は、取引先との関係性強化だけでなく、経営者として社員を守るために必要な取組でもあることから、今後も全社的に取り組んでまいりたいと考えています。

窓口担当者コメント

 全員参加の勉強会では、情報管理の取組に関する積極的な質問や要望の声が上がり、日頃から当事者意識を持ち、考え行動することに取り組まれている姿勢の表れを感じました。社長のリーダーシップの下、今回の体制整備を通して、同社の更なる組織力の向上が期待されます。 (渡辺 奈津子)

情報管理の体制整備を通して組織力を強化(134.9 KB)

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掲載年月日:2024年12月16日

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