窓口支援事例
「止血ベルト」の製品開発に伴う知財支援
企業情報
- 所在地
- 茨城県那珂市
- ホームページ URL
-
https://w-i-t-co-jp.prm-ssl.jp/index.html
- 設立年
- 1998年
- 業 種
- 製造業
- 従業員数
- 2人
- 資本金
- 1,000万円
企業紹介
当社は、熱可塑性樹脂射出成形企業から国内ではいち早く独立し、化学・繊維業界様の試作開発支援を始め、あらゆる分野での高強度・軽量化・耐熱・耐放射線性等の多くの課題をお客様とともに解決して参りました。近年では、カーボンを主体とする複合材事業を展開し、軽量化と高強度化等を通して、お客様のあらゆるニーズにお応えしております。
相談のきっかけ
同社は、樹脂加工技術を生かし、中小企業支援センターの山口コーディネーターからの紹介で、新たな医療分野において人工透析患者用止血ベルトの開発にチャレンジすることになり、知財クリアランスについてINPIT茨城知財総合支援窓口に相談がありました。
支援概要
最初に、人工透析患者用止血ベルト「止血くん」の試作品が、従来品の面ファスナーなどで指摘されていた、①止血部の止血状態が常時確認できない、②患者の腕を圧迫する、③洗浄して繰り返し使用できない等の課題を解決しているかどうか、また、④医療関係者からの要望に応えた機能・デザインになっているかどうか等をヒアリングしながら、専門家(百武弁理士)を活用して知財クリアランスに関する助言を行いました。
次に、事業戦略における知財の役割を説明しました。同社から製品を模倣されたくない、他者と差別化したいとの要望もあり、意匠登録出願、商標登録出願、特許出願の支援を行いました(意匠登録第1765067号、商標登録第6890028号、特願2023-187435)。
支援成果
患者、医療従事者の意見を取り入れ、かつ、従来品の課題を解決し、知財ミックス戦略に基づいた止血ベルト「止血くん」は、他者との差別化が図られ、医療関係の展示会においても高い評価を得ることができました。また、茨城県「いばらきデザインセレクション2024」おいて、優れたデザインとして高く評価できるものに与えられる「選定」を受賞して県内外に広くPRするなど、安心して上市することができました。
企業コメント
医療現場からの生の声を聞く中で、きめ細やかなアドバイスをいただき、知財による差別化が図られ、安心して商品化に至ることができました。また、いばらきデザインセレクションへの応募の提案支援をいただき、改めて感謝申し上げます。
窓口担当者コメント
同社は、自社の技術力を生かし、「ものづくりから暮らしを便利に・豊かに・楽しく変えよう」をモットーに開発された結果として、魅力的な「止血くん」に結びついたと思います。今後、海外展開を視野に入れた事業戦略に基づき継続的に支援を行います。
(鈴木 将司)
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掲載年月日:2025年3月17日