窓口支援事例
「がんもなり」のネーミング開発と支援機関と連携した事業化支援
企業情報
- 所在地
- 静岡県富士市
- ホームページ URL
-
https://kanazawa-tofu.com/
- 設立年
- 1913年
- 業 種
- 製造業
- 従業員数
- 4人
- 資本金
- -
企業紹介
当店は、大正2年から100年以上続くまちのお豆腐屋さんです。国産大豆と高純度のにがりで大豆のうま味を凝縮しています。昔ながらの伝統的な手作り製法にこだわった、加熱処理していない「生」木綿豆腐と、その木綿豆腐から、富士市のソウルフードである「スイーツがんも」を製造し、「日々の生活に小さな幸せを運んでくれる味わいの提供」を目指して営業しています。
相談のきっかけ
同店が店を構える静岡県富士市周辺では、昔から「甘いがんもどき(スイーツがんも)」が販売されてきおり、同店もこの「スイーツがんも」を製造販売されていました。事業を進めている中、お客様の声がヒントになり、このがんもどきに酢飯を詰めた稲荷寿司を開発しました。この稲荷寿司の商標出願についてINPIT静岡県知財総合支援窓口に御相談いただいたことがきっかけです。
支援概要
当初、同店が検討されていたネーミング案は商標登録できないものでした。そこで、ネーミング開発方法と、併せてブランド戦略について助言しました。その後、同店は「がんもなり」というネーミングを発案しました。同店は、商標登録できる可能性があるネーミングと判断し、代理人を通じて商標出願し登録されました(第6734694号)。
また、この支援では富士市地域産業支援センター様、富士商工会議所様に、製造委託先の探索/紹介で、また、静岡県よろず支援拠点様と富士商工会議所様に事業戦略や販路開拓で連携支援いただきました。
支援成果
当初、「がんもなり」は同店だけで作られていたため、生産量が少なく販売も限定的でしたが、商工会議所から製造委託先を御紹介いただいたことから、販売量が増加しました。イベント販売では1日で300個を超える販売を記録するなど、人気を博しています。また、同店からがんもどきを仕入れ、オリジナルメニューとして「がんもなり」を提供する飲食店も増えており、新しいご当地グルメとして地域活性化にも貢献しています。
さらに、マスコミの取材が増えたことから認知が進み、最近は御自宅で「がんもなり」を作られる方も増加しました。富士市の新たなソウルフードになりつつあります。
企業コメント
個人店であるが故の小回りの効いたアイデアだったと思います。当店だけでは小さなPR力ですが、地域のお店を巻き込んでPR力を大きくしたり、スイーツがんもを使って御家庭でも作っていただいたりなど、少しずつですが食文化の変化を感じて前に進んでいます。
窓口担当者コメント
「がんもなり」は、富士市の新しいソウルフードになるポテンシャルを持ったメニューだと思います。更なる同店の発展と、商工会議所様をはじめ、地域の支援機関と連携し、地域活性化に向けて支援させていただければと思います。
(中村 宏之)
「がんもなり」のネーミング開発と支援機関と連携した事業化支援(138.5 KB)
このページを印刷する
掲載年月日:2025年3月27日