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窓口支援事例
株式会社RECOLTZ
特許意匠商標営業秘密・ノウハウ

知財ミックス戦略でゼッケン留めのSDGsへの取組促進

企業情報

所在地
岩手県盛岡市
ホームページ URL
https://recoltz.com/
設立年
2005年
業 種
卸・小売業
従業員数
1人
資本金
200万円

企業紹介

 当社は、アメリカンヴィンテージの雑貨や家具を仕入れ、実店舗とECサイトで販売しています。また、ヴィンテージ品のリプロダクト商品製作のために導入したUVプリンターを活用し、マラソンランナーが、ウエアに穴を空けることなくゼッケンを留めることができるゼッケン留め「BIB-IT.(ビブイット)」を開発し、2019年から発売を開始しました。

相談のきっかけ

 2019年6月、同社が新商品開発したゼッケン留めの販売強化について岩手県よろず支援拠点に相談した際、INPIT岩手県知財総合支援窓口を紹介され、当窓口を訪問されたことが支援のきっかけでした。最初の対応時に、仮の経営課題として、付加価値向上、販売力強化に伴う売上増、及び事業の柱への成長を設定しました。

支援概要

 専門家(野崎俊剛弁理士)を活用することで、開発されたゼッケン留め「BIB-IT.(ビブイット)」の権利化し得る構造的特徴、意匠形状、商品名を抽出し、権利化後の事業への活用方法について助言しました。相談を受けたときには、既にサンプル出荷を開始していたことから、まず新規性喪失の例外規定を適用した部分意匠出願をできるよう至急で支援しました。
 更に特許の必要性にも理解を示されたので、出願できるよう至急支援しました。商品名「BIB-IT.(ビブイット)」も重要な知的財産であると認識され、出願手続についても支援しました。

支援成果

 開発されたゼッケン留めの知的財産の権利化と活用するタイミングを、事業の進捗を考慮しながら戦略的に行うことで、必要な時期に意匠、商標、特許(特許第7325807号「服飾用係止具」、意匠登録第1647539号「ゼッケン留め雌ボタン」、商標登録第6287063号「BIB-IT.\ビブイット」)を取得することができました。
 複数の知的財産権で多面的に保護・活用する知財ミックス活動を戦略的に行ったことで「BIB-IT.」の付加価値及び信用力が向上し、その結果、ゼッケン留めのSDGsへの取組(従来、マラソン大会終了後に廃棄されていた安全ピンの削減)を促進するとともに売上・販路が増加してきています。

企業コメント

 知財の保護について丁寧な御指導とサポートをいただき、無事に商標、意匠、特許を取得いたしました。お陰様で、主にマラソン大会で使い捨てにされていた安全ピンに代わる、サステナブルなゼッケン装着方法として徐々に認知され、SDGsの取組として全国のマラソン大会に波及しつつあります。今後も知的財産権を活用した事業活動によって、廃棄安全ピン0を目指して更なる普及を進めていきます。

窓口担当者コメント

 新型コロナウイルスの影響を受けてマラソン大会が全て中止になり全く売れない時期に、ゼッケンをウエアに固定する構造を、マスクにインナーフレームを固定する構造に生かしたマスク用補助具を商品化された際は感心させられました。最近はSDGsの取組を生かした販売戦略により、大会での採用が順調に増えてきています。増えてきている理由には知財ミックス戦略が含まれていると感じています。 (中嶋 孝弘)

知財ミックス戦略でゼッケン留めのSDGsへの取組促進(246.2 KB)

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掲載年月日:2025年4月 8日

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