急こう配スリップ防止用グリップリング

企業情報

所在地

愛知県愛西市早尾町

ホームページ URL

https://www.kit-cutter.co.jp/

設立年

平成6年

業 種

建設業・製造業

従業員数

10人

資本金

300万円

企業概要

　車のスリップによるヒヤリ体験から、路面掘削用特殊ビットを発明し、特殊環状溝等があと施工できる「ケーズルビット」、「ケーズル工法」を確立し、ビット製造メーカーではないが特許取得を行うことになりました。
従来の坂道滑り止めとしては、コンクリート路面にドーナツ状の環状溝を施す「真空リング工法」が主流ですが、コンクリート打設時といった施工時期が限定的な工法です。これを表面が固まった後でも施工可能としたことや、アスファルト路面にも施工ができることが大きな特徴です。

自社の強み

　「ケーズル工法」のライセンス料を5年間フリーにした後、現在は全国に２８社の正規施工店を認定。各県定数を決め通常実施権を担保している。「ケーズルリング」も公共・民間を問わず、全国の工事現場で採用が拡大している。同商品は市場性が期待されると判断し、量産化のための新工場用地を確保するほか、中小企業ものづくり補助金を活用した事業化を進めた。新たに販売会社ロードセーフティー（株）を設立し、海外展開も視野に現在特許権３件、意匠権６件、商標権5件、韓国特許１件にもとづく知財戦略、経営戦略を積極的に展開しています。

一押し商品

　「グリップリング」は特殊ラバー製で耐摩耗性や耐熱性にすぐれタイヤのスリップ時に威力を発揮します。特に急こう配と急カーブが伴う坂道では、車両の内側タイヤが浮くことでスリップする危険な事故を防ぐことができます。ケーズルビットで削った特殊環状溝へグリップリングをはめ込み、路面から凸することによるスリップ防止で今までにない新工法となります。また、リング交換も簡単に出来、ランニングコストを考えた商品です。

知財総合支援窓口活用の概要（記：窓口担当者）

窓口活用のきっかけ

　受注待ち体質からの脱却を目指し、ヒヤリ体験からスリップ防止用掘削工具を発明しましたが、従来技術の工具との相違点を見いだせず、半ば特許出願を諦めていました。しかし、特許流通アドバイザーの紹介で窓口担当者が同社を訪問し、特殊ビットの組合わせによる発明発掘等を支援し、特許、意匠、商標の権利取得を目指して行くことになりました。

最初の相談概要

　「ケーズルリング」量産化対応で材料供給に業界大手企業と成形条件等技術情報の打合が進行しているなか、経営者には発明の権利保護が十分ではない点を指摘しまた。
知財戦略のサポートとして、①光触媒に関する技術情報等の提供と発明発掘、公設試への耐候性試験の紹介、②ＩＰＤＬによる特許・意匠・商標の先行技術調査支援、③特許出願の発明の特定、特許事務所と連携による明細書作成支援、④特許庁施策・外国出願補助金の活用支援により国内・韓国の特許権等取得のほか、新たなＰＣＴ出願、意匠出願も行いました。

その後の相談概要

　経営戦略のサポートとして、支援機関のビジネスプラン発表会への参加を推薦し、発表企業として採択されたことから高速道路会社、金融機関等とのマッチング等を支援しました。
また、農地転用に必要な開発審査会申請に対して「先端技術」説明資料作成等を支援し、認可を得たことにより、新工場建設に向けて大きく前進しました。魅力ある商材といち早く感じて頂いた大手企業と共に新たに新販売会社を設立し、国内外の販路開拓を進めています。

窓口を活用して変わったところ

　試行錯誤の開発成果は知財総合支援窓口を活用して権利化でき、専門家を活用しての契約締結ではビットメーカーからのライセンス料収入、特許製品「ケーズルリング」などによる売上も寄与し、業界のリーディングカンパニーに飛躍しつつあります。
現在、新工場に移転して地域雇用促進、保安用品販売店と契約支援による全国展開、INPIT の海外知財プロデューサーの専門家派遣による代理店契約によって海外展開も進行中です。

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企業からのメッセージ

　窓口相談員の、適確で丁寧なアドバイスが企業にとって収益性向上に向けた中心的起爆剤となります。「困ったものを解決する→お客様のニーズに答える→ヒット商品に繋がる！」
と考え、活路を見いだすチャンスともなり得ます。訪問による支援を受けることで救われる中小企業も出てきます。日本経済にも影響を及ぼしてくる支　援だと感じています。

窓口担当者から一言

急こう配スリップ防止用グリップリング(693.3 KB)

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掲載年月日：2014年1月15日

更新年月日：2024年2月15日