スクータ用屋根装置の権利化

企業情報

所在地

神奈川県横浜市緑区

ホームページ URL

http://www.tory.co.jp/

設立年

２０１３年

業 種

機器の開発・販売

従業員数

１人

資本金

２７０万円

企業概要

　当社は、「ものづくり」にこだわったハード志向の開発型企業を目ざしています。例えば、ドラえもんの「ひみつ道具」のように、身の回りにある道具や器具へ「こんなこといいな」と思われる機能の追加が「できたらいいな」と思っています。
　その手始めとして、「カスタマイズなスクータ用屋根装置」の開発と販売を進めています。例えば、日ごろ雨風や紫外線等の外部環境の影響を直接受ける配達業務や通勤通学等のスクータ運転者に対し、自動車に近い快適空間やカーナビ等好みの物を実装できる運転環境を提供することで皆様に喜んでいただくのが最初の夢です。

自社の強み

　当社は神奈川県発明協会のご支援を頂き、2014年に「特許第５４８７４５６号 簡易屋根装置」を取得しました。
　本特許を取得したことで、会社の信用度が上がり、その結果「平成２５年度補正ものづくり助成金」を得て、本特許を使った「カスタマイズなスクータ用屋根装置」を開発しました。
　また、今後の海外展開を視野に神奈川県発明協会のご支援を頂き、国内はもとよりスクータの保有大国である中国、インド、インドネシア、べトナム、台湾への意匠登録を果たしました。

一押し商品

　「カスタマイズなスクータ用屋根装置」は、既存の後付屋根装置と違い、DIY取付けが可能で、機種を選ばず低価格（一般価格の1/2以下）で高機能な上にカスタマイズできます。
　例えば、本装置は、スクータの機種に依存しない屋根部と機種対応が可能な伸縮支柱部やスクータへの取付け部に機能分離することで、各機種対応と量産化による低価格化ができます。
　また、身長に合わせた屋根の高さ調整、夏冬等環境に合わせたフロントパネルの開閉、屋根の脱着が2～3分でできる等の機能を持つ上に、屋根部の梁にあるT溝や支柱部の格子等へ好みの物を実装できる等、使用者がカスタマイズできる新しいタイプの屋根装置です。

知財総合支援窓口活用の概要（記：窓口担当者）

窓口活用のきっかけ

　同社は、まず特許出願の相談に来られ、バイクに取り付ける屋根装置について検討され、その権利化のための相談から始まりました。出願のためのアドバイスから始まってます。

最初の相談概要

　当初、同社はバイクに取り付ける屋根装置について、特許及び商標を取得し、事業展開を図りたいという希望でした。特許出願及びＰＣＴを利用した外国出願を行うために知財総合支援窓口の活用を考えられたようです。

その後の相談概要

　同社に対しては特許出願内容の相談と優先権主張によるＰＣＴ出願をサポートし，その結果、ＰＣＴ出願を日本移行して早期の権利化を図られました。同時に起業し県の補助金を申請されましたが、特許が登録になっていないため採択されず、特許もなかなか登録にならなかったため、ＰＣＴ出願後の各国移行に踏み切れず、時間切れとなりました。その後特許が登録になり、それに伴い補助金申請も採択されたため、補助金も使えることから、特許に代わり意匠での国際的な登録を目指し、弁理士を活用して意匠の日本出願及びバイク台数の多いインドなどの外国をターゲットに国際出願を行いました。特許で開示した図面と意匠の図面については類似にならないよう専門家（弁理士）の指導を入れて、意匠が登録になるよう配慮いたしました。

窓口を活用して変わったところ

　事業推進に際して、補助金を活用した事業拡大について知財活用が有益であり、事業形態を守り今後の事業展開を優位に進めるための重要な因子の一つであることを同社にご理解いただきました。

---

企業からのメッセージ

　当社は、今回知財総合支援窓口担当者からの助言により、特許出願、それに続くＰＣＴ出願、そして商標出願・意匠出願及び意匠の国際出願と立て続けに知財関係の権利取得に邁進することができました。県の補助金を活用した事業拡大にも知財権の保有が有効であることが実感できました。知財権の取得には内容や手続は素人にはわかりにくい点が多々ありますが、知財総合支援窓口を活用する価値は十分にあると考えます。
　事業展開に知的財産が貢献できるため利用をすることをお勧めします。

窓口担当者から一言

スクータ用屋根装置の権利化(844.8 KB)

このページを印刷する

掲載年月日：2015年5月11日

更新年月日：2022年8月15日