窓口支援事例
石川ライト工業株式会社
商標海外展開契約・法務

新たな海外市場での販売促進に向けた支援

企業情報

所在地
石川県金沢市
ホームページ URL
https://ishikawalite.com/
設立年
1969年
業 種
その他(鉱工業)
従業員数
18人
資本金
1,000万円

企業紹介

 石川県内で産出される天然小粒軽砂「石川ライト」の採掘・製造・販売を行っています。石川ライトは金沢市にある医王山の400万年前の火山活動で噴出した溶岩と火山灰で構成され、主成分がSiO₂の砂状軽石(流紋岩系天然ガラス)の天然素材です。粒子中に無数の連通気孔を持ち、鋳造・製鋼工場向け除滓材、農薬キャリア、園芸用材料、ろ過材として用いられています。

相談のきっかけ

 同社はこれまで日本及び中国、東南アジアで販売を行っていましたが、「石川ライト」が世界的に見ても高性能かつ軽量であることから、米国で鋳造・製鋼工場向けの副資材を販売している会社との取引に発展しました。同社のアジア向け契約書は日本語だったことから、米国企業との取引を機会に英文契約書を作成したいとのことでINPIT石川県知財総合支援窓口に相談があったものです。

支援概要

 同社はアジアでのビジネスを20年以上行っており、貿易には慣れているが、米国は訴訟社会、契約社会と聞かされており、米国の商習慣の理解を含めた支援をしてほしいとの依頼がありました。
 これに対して、独立行政法人日本貿易振興機構からの情報提供に加え、企業で実務経験を持つINPIT海外知的財産プロデューサー(現 知財戦略エキスパート)を活用し、米国の商習慣の紹介、海外企業との交渉や契約交渉における注意点等について支援していただきました。INPIT登録の弁護士の支援を受けて英文契約書ひな形の作成を進めるとともに、契約交渉段階で生じた問題点や取引後の問題発生に対応できるように地元の弁護士支援の体制を整えて、安心して交渉に臨んでいただけるように体制の構築を行っていきました。

支援成果

 はじめに、ビジネスリスクの洗い出しから社内業務フローの見直しを行いました。海外企業との取引における注意点等を理解していただく中でビジネスリスクの見える化を行い、この結果、社内業務の見直しにもつながり、生産性向上のヒントを得ることにもつながりました。
 また、契約書ひな形作成から契約交渉までの支援を行いました。2024年4月に支援に着手し、約3か月間で相手と交渉すべき点の洗い出しを行い、交渉に着手しました。その後約2か月間で英文契約書ひな形を作成し、契約書ベースでの交渉が可能となり、今後の販売契約書の基盤が出来上がりました。
 さらに、契約書ひな形の提示時期に合わせて北米への商標出願を完了することができました。

企業コメント

 今後北米の新たな市場へ販売促進するに当たり、当社製品「石川ライト」の商標を北米向けに出願し、細かなサポートのおかげで円滑に権利化することができました。契約書に関しましてもよりスムーズな取引が可能な英文契約書について、専門家を派遣し有益なアドバイスをたくさん頂きました。中小企業にとってハードルの高い部分を手厚くサポートいただき今後の更なる海外展開が期待できます。

窓口担当者コメント

 同社は社長を始め担当者が大変熱心に取り組まれ、疑問点があればその都度相談をされ、思いの他、広範な支援になりました。世界トップの性能の商品の強みを生かしたビジネス展開をされることを期待しています。 (池島 裕之)

新たな海外市場での販売促進に向けた支援(202.5 KB)

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掲載年月日:2025年4月17日

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