窓口支援事例
主力商品のブランド保護で新たな成長を!
企業情報
- 所在地
- 富山県下新川郡朝日町
- ホームページ URL
-
http://www.shimizupan.jp/
- 設立年
- 1949年
- 業 種
- 製造業
- 従業員数
- 2人
- 資本金
- -
企業紹介
当社は、1949年に子供たちの体位向上を目的としてパンの製造・販売を始めました。1953年には学校給食への納入も開始しました。地元で65年以上愛された「ヒスイパン」はもちろん、新たに開発した「まじめシリーズ」は、無添加・天然酵母・国産小麦をコンセプトに材料を吟味して作っています。体に良くみんなが美味しく食べられるパンをこれからも作り続けていきます。
相談のきっかけ
地元で長年愛されていた「ヒスイパン」(ヒスイは朝日町の海岸で採れる鉱物)がマスコミで話題を呼び、ご当地パンとして注目を集めました。しかし商標権を取得していなかったため、模倣品のリスクが懸念されました。そこで以前からINPIT富山県知財総合支援窓口との連携経験がある朝日町商工会の経営指導員が経営者に相談を勧めたことがきっかけです。
支援概要
朝日町商工会と連携して、知財支援を開始しました。経営者は、当初、「うちのような小さな企業が商標権を取っても効果がない」と考えていましたが、当窓口の専門家から、模倣防止だけではなく、他社の権利侵害リスクもあることを説明したところ、商標権の重要性を認識し、自ら商標出願を行いました。支援の過程で、類似と判断される可能性の高い先行登録が発見されたため、審査結果がわかるまで、ホームページやイベントでの露出を控えるように助言しました。
その後、先行登録を理由に拒絶理由通知が届きましたが、専門家(藤井俊一弁理士)から助言を受け、意見書を提出し、無事登録となりました(第6797877号)。併せて商標取得後はブランド構築の視点から、具体的なブランディング手法についても助言を行いました。
支援成果
商標登録を行った結果、「ヒスイパン」のブランドを保護することができ、先行登録に対しても安心して拡販活動に取り組む体制が整いました。また、商標を核としたブランディングの考え方を伝えたことで、イベントポスターのデザインなどにもその方針を反映させることができました。更に朝日町商工会との連携により、イベント出店や地元飲食店への積極的なアプローチを行い、新たな顧客層の開拓にもつながりました。こうした取組の積み重ねが、念願であった利益率の向上にも寄与し、事業の継続・発展に大きく貢献することとなりました。
企業コメント
最初は「商標なんてうちには関係ない」と思っていましたが、支援を通じて知財の大切さを実感しました。専門家の丁寧なアドバイスにより、モヤモヤとしていた不安感も解消されて、安心して出願・登録の手続を進めることができました。商標を取ったことで、自信を持って商品を販売することができました。またブランディングの考え方も学ぶことができたので、今後の事業に役立てていきたいと思っています。
窓口担当者コメント
商標取得をきっかけにして、新たな販路開拓にも積極的に取り組み、利益率の向上など実を結びつつあると感じています。地域に根ざした支援を行うことができたのは、朝日町商工会のご協力があってこそでした。今後も連携しながら支援を続けていきたいと考えています。
(荒木 信成)
主力商品のブランド保護で新たな成長を!(158.5 KB)
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掲載年月日:2025年4月22日